ファイルメーカのパッケージデザインのコンペについて。

WIARD(ワイアード)と言う、先端的ライフスタイル情報の雑誌がある。僕は、寄稿していたので、青山のスパイラルホール地下会場KAIで日本版、出版記念パーティに招待され出席しに行った。

 そこで名刺交換を株式会社ファイルメーカ(旧クラリス)のマーケティング担当者と名刺交換した。

 

 後ほど、「柴山さん、6社競合なんだけれど、パッケージのデザインコンペに参加してくれませんか?」 と切り出された。任務は次のようだ。



1:今までのブランドを壊さないように。
2:お店で目立つように。
3:斬新感が感じられるように。

という難題が舞い込んだ。

 

 自慢じゃないけれど、会社を設立してからコンペは相当参加してきたが、負けた数は、少ない。よ~し、受けます。と言って、約3週間時間を頂いた。

僕は当時まず先に秋葉原や渋谷の量販店の状況を見て回った。

すると秋葉のコンピュータ専門デパートでは、大量陳列がされていて、パッケージのあらゆる角度がエレベータから順ぐるに見えてくることが分かった。4D伝統の精査を繰り返していった。

 すると、大きく分けると3方向だが、細かくチューニングが必要だと気がついた。
そして全商品のラインナップを見せないと、相手が納得しないはず。そこで、ごらんの様なおびただしいバージョンを制作した。写真の一番上が、その当時のものです。それを抱えてプレゼンに臨んだ。

 

 相手は、このプレゼンに言葉もなく、静かに目を潤ませていた。手応えはあった。そう感じた。後は、おてんとう様のみぞ知る事、と言うことで、連絡を待った。


しかし、後出しの再プレをしてきた会社があり、プレゼンの行方は雲行きが悪くなった。
コンペというのは条件が一緒でなければ、平等ではない。オリンピックで言うならばフライングの人でもゴールをしてタイムが早ければ、優勝ということになる。しかし、「放っておけ。」とみんなには指示した。あれ以上のパッケージ戦略をだすのはどの会社でも、難しいはずだと考えた。しかしあれから時間はものすごく経過していく。焦る。

 

 結果の電話がコンペから、3ヶ月もあとに、ファイルメーカ担当者の自ら電話で『御社で頼みます!お願いします!」とかかってきた。嬉しかった。胸を撫で降ろした。

 担当者はアメリカ本社まで飛んでいき、元のデザイン、ブランディング担当者に自らプレゼンしに行っていた。その青い目の担当者は初代デザインのスピリットを内包しながらも、進化したデザインに仕上がった4Dのデザインスピリットに感動して泣いていたそうだ。勝利した僕たちも泣けた。大変だった。


※ 一番下のパッケージは実は洒落で制作したプレミアム。中にマッサージグッズが入っている。