広告、企業の顔であるロゴタイプ、マーク、CI、BIの日本的デザインの源流を深堀してみる。

企業の顔。タイポグラフィーやフォント、書体は時代と企業やサービスの精神を表します。  

時代背景の変化が激しい現在、ロゴタイプ、マークやCI、ブランドマークを考えたり見直することも多い現在、横文字のブランドタイプが目立ちます。その理由としてアルファベットは可視的にも造形的にもサインとしては有利だということが挙げられる。しかし、そこでちょっと昔の日本のロゴタイプデザインを見てみたいと思います。レタリングデザインという古い書籍から考え方をまとめてみました。現在にも通用する部分はあるはずです。まずは毛筆体、明朝体系。



毛筆体は一見古めかしいが、用途はまだまだ広いはず。古さは「長い伝統的な」という意味合いを持つ。古くからの老舗、菓子には未だに広く用いられている。とらやのマークなどが今でも健在です。また「信用」という意味合いも存在していて、三越、高島屋、白木屋、阪神、松坂屋等のデパートでは使われていた。また「伝統と信用」というブランドデザインを必要とする機関として銀行等の金融機関がある。昔の三井銀行、住友銀行等がそうだった。



ゴシック体のカーブの部分を曲線を使いながら断ち切ったデザイン。このデザインは角ゴシック体の典型で、業種や商品種にとらわれずに強い印象を与えるので随所に使用されていた。デザインの性格として力強さを表し重厚味もあるので重工業関係、強力な効果を表す洗剤等にも使われている。曲線部分があるために精密産業系には鋭さを表現するような変化を加えて使用することが多い。



ゴシック体を全て直線でまとめたデザイン。
このデザインはメカニカルな印象を持つ。現在はIT系の企業にも使用されていることが多く、幅広い使用エリアを持っている。精密、緻密な印象を持たせる場合は細めの線を入れてデザインをする場合が多い。



ゴシック体の曲線部分を先細りにしたもの。
ゴシック体の曲線部分をソフトなデザインにしたもの。力強さを表すが柔さをも表すので親しみやすさを持つので薬や洗剤の効力を象徴し柔らかさは人間の肌に対する滑らかさを表し、効能や効き目、メリットに対し適している。



丸型ゴシック。
ゴシックを基本にし滑らかで丸みを帯びたデザイン。人間の肌に触れるものに最も適しているデザイン。肌に触れるものがゴツゴツしていれば抵抗感があるが滑らかなデザインは好感度を持つ。滑らかな感じがするので顔や手に塗ったりするもの、お菓子や調味料など口に関するものに適している。



「ゴシック体の曲線部分を先細りにしたもの」の先端に裁ち落としの処理を施したデザイン。
そのまま先細りにするよりスマートさが表現できる。デザインの持ち味としてスピード感とエレガントな印象を与え、時間やスピードに関連した商品、自動車、時計、カメラやそれに類する企業に適しています。



細めのタイポ、細めの毛筆系、明朝系のデザイン。
繊細な感じがするもので女性系のブランドにはよく用いられる。服飾系、化粧品系にはこれをベースとしたものが多い。



まとめ。タイポグラフィーデザインと業種、商品の関係性。

Cグループに属するのは人間の身体に関するものが多いということでした。いかがでしたでしょうか。昔の資料ですが学ぶところ大きいですね。ちなみに車のネーミングに「かもめ」とか「鷲」のようになぜ日本語を使わないのかねーと言っていたのは広告の巨匠、向井秀夫氏だった。

 

参考文献:河原英介著、レタリングデザインの基礎より